2008.05.31 Saturday
熊森協会の陳情。
「鳥獣被害防止特措法」が立法されましたが、被害を食い止めるためには「捕殺」するという考えでなく、「自然の森」の復元などもっと根本的な解決策が必要になってきています。
そこで日本熊森協会は全国の市町村にこの旨の意見陳情書を送りました。その結果はわずかな自治体ですが真剣に取り組もうとしている姿勢が見られました。そのひとつの飯舘村(福島市の東側・阿武隈山系の山の中の豊かな村です)の議会にその陳情の説明に行くというので同行取材してきました。
熊森協会福島支部長のTさんと会員のノリさんと共に朝早く福島目指して出発。福島駅で兵庫から新幹線を乗り継いできた熊森協会本部のN氏と待ち合わせて飯舘村へ向かいます。
山の中の静かな村です。でも町役場は立派でしたね。隣の図書館も蔵書がいっぱいなようでよだれがでました。
早速、町会議員たちと会い文教委員会に出席しました。初めてのことなので議会がどう運営されているのかとっても興味深いです。本部のN氏は弁舌さわやかに森の必要性を訴えていきます。動物たちを殺さないで共生できるようにするにはどうしたらよいか、森が荒れれば水はどうなるのか、これから求められる林業の形態は‥、とても説得力があります。その後、質疑応答があり、議員のなかにも猟友会の人や畑の作物が荒らされている人たちがいてみんな真剣に議論をしていました。
陳情の後に議員たちだけの決議がありましたが、それも傍聴していてもいいということでそうさせていただきました。みなさんは事の重大性に気づいているのでしょう。熱い議論の末、陳情の主旨を取り入れ、村独自の展開も含め、陳情書を県と国に出すという内容でした。
このような地道な活動が実を結んでいくのだなぁということが身をもってわかりました。いつも行政の悪口ばかり言っていて何の働きかけもしてこなかったことは反省せざるを得ません。やっぱり対話がとても重要なんですね。自分の言いたい事ばかり言っているのではなく、相手の立場も考えて意見を聞くというのがとても大事だということがわかってとてもうれしい一日でした。
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