峠特集の取材で只見町まで行ってきました。もう峠道の連続でへとへとになりました。
田子倉ダムの展望台までしか行ったことがなく、その先は初めてです。わくわくしながら初めのトンネルを越えるとすぐに神社があります。ダムの底に沈む運命だった神社を運んだのでしょうか。石碑には沈められた集落に住んでいた人々の名前が刻まれています。私の親友のお父さんの名前を探してみると、ありました。沈められたくない悲痛な叫びが聞こえてきそうです。「ダムはムダ」という反対運動のシュプレヒコールが山々にこだまして消えていく、そんな幻想をみました。神社に手をあわせてさらに進みます。
やっぱり出ました。越後から日本のドンとなった「田中角栄」の名前が刻み込まれた石碑です。「会津の窓開く 六十里越峠開通記念碑」。複雑な思いで拝見させていただきましたが、景色は最高です。はるか下方にダム湖、周りは断崖絶壁の山々がありすごい景色です。以前にダムの展望台までしか来ていなかったのが悔やまれます。みなさんもここまで足をのばして下さい。只見の絶景を見たいならここです。
駅前に何ひとつ建物がない田子倉駅を過ぎると峠道はさらに険しくなります。雪崩から道路を守るスノーシェッドが延々と続きます。まるで中国の山間民族の住居のようですね。
そして、県境の六十里越トンネルに入りました。途中から新潟県です。驚いたことにトラックもばんばん通っています。小出町方面からトラック輸送なんですかね。
帰る途中に山猿に出会いました。ボス猿のようで敵意をむきだしにして襲ってきそうでした。車に乗っているから安全でしょうが、かなりビビリましたね。
そんなわけで峠の取材も無事に終えたのです。「↑会津若松100km」という看板を横目に見ながら、次に向かうのはYASUの実家の西会津町です。
姉が遠来の客人用にご馳走を作っていましたが、キャンセルになったようで私たちがご相伴に預かりました。つゆ餅、納豆餅、ゴマ餅、馬刺にオクラにぜんまいに‥すごいご馳走です。すべて食べてお腹いっぱいで帰ってきました。ご馳走様でした。